5月頃、ぱっと目を引く紫の背が高いあでやかなお花。それが、菖蒲と杜若。あじさいと共に雨が似合うお花ですよね。
「いずれアヤメかカキツバタ」こんなことわざがありますが、このお花を見分けるのって、ものすごく難しいんです。
今回はその見分け方を調べてみました!お花の名所もご紹介するので、実物で楽しみながら見分けてみてください。
ことわざの意味
「いずれアヤメかカキツバタ」
意味は「どちらも優れていて選択に迷う。」ということです。
花菖蒲(ショウブ)、あやめ、杜若(かきつばた)は5~6月が旬のお花です。
しっとりとして色っぽい。すっと伸びた茎から紫や青、黄色のあでやかなお花が咲いている様は品があります。
ことわざにもあるように、この三種の花は大変よく似ています。
ぱっと見ただけでは分かりづらいですね。
見分けるポイントは開花時期、生えている場所、花の形です。
この花の種類の見分け方をくわしく解説します。
①あやめ
【特徴】
・一般的にあやめの開花時期は、梅雨時より少し早い4月後半~5月頃。
・高さは30~60㎝くらい。
・湿地ではなく、主に乾燥地に咲きます。
・お花の中央に黄色の網目模様があるのが特徴です。
・葉っぱは細長い。

素直で可憐、華もある良いところのお嬢さんっぽいイメージかな。
個人的な感想です (;^ω^)
②かきつばた
【特徴】
・開花時期は5月~6月ころ。
・池や沼地など水辺の湿地に咲きます。
・高さは50~70㎝くらいで、お花の形は先がちょっととがっています。お花の真ん中に白いスジのような模様が入ります。
・葉っぱの幅が広い。


かきつばたのある風景は日本人が好み、古くは万葉集にもでてくるお花です。
名前の由来は、「書きつけ花」で着物を染めるのに使われたことからきているとか。
イメージは、小股の切れ上がった素っぴんのきれいな姐さんっぽい。
これまた私のイメージ。。。
③ハナショウブ
【特徴】
・開花は5月下旬から6月ころで梅雨の前。
・主に湿地を好みますが乾燥したところにも生えます。
・高さは80~100㎝ほど。
・花びらの付け根に黄色の筋があります。
・葉っぱは狭く、尖って剣のような形。葉脈がはっきりしているので、ここで見分けられます。

江戸時代から品種改良され、2000種あると言われ、古くから日本人に愛されてきたお花です。
「色彩の魔術師」との異名もあるとか。もしかして魔性のオンナ!?
う~ん、でもやはりことわざのように、見分けるのは難しいですね。
ちなみに、端午の節句(こどもの日)のショウブ湯で使われるショウブは、花菖蒲とは全く別物です。
サトイモ科の植物で、お花もガマの穂みたいの。
あやめとかきつばたの名所
都内、東京近郊ですぐに行ける名所3つご紹介します。
※感染症対策のため、閉鎖やイベント中止などの場合があります。事前に調べて行ってください。
【場所】東京都葛飾区水元公園
園内には約100種、20万本の花菖蒲が咲き乱れ、規模は都内最大。花の時期は6月上旬~下旬にかけて。菖蒲まつりも開催されます。


【場所】東京都葛飾区堀切2-19-1
言わずと知れた花菖蒲の名所ですね。江戸の頃から人々に愛されてきました。
レトロな人情風情漂う商店街を通りながら園までお散歩も楽しいです。
「十二単衣」「酔美人」などの珍しい品種もあるとか。花の見ごろの時期には「葛飾菖蒲まつり」という催しもあります。
パレード、縁日、歌謡ショー、バザーなどにぎやかなイベントだそうですよ。


【場所】千葉県香取市扇島1837-2
江戸の風情を残し、水の街として魅力がある佐原。こちらの水郷佐原あやめパークでは400種150万株の花菖蒲が咲きます。
園内には橋や池、堀がめぐらされており、サッパ舟という和舟に乗って花めぐりもできるそう。
絣の着物に編み笠をかぶって女船頭さんが竿を操ります。舟から眺める花菖蒲はさぞや美しく、特別のものでしょう。
日本の古風な風情が感ることができます。

