一発逆転の行事、『夏越の祓え』とは?

6月の終わりに「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神事が行われます。

実は、これ、下半期に向けての大切な行事なんです。

夏越の祓とは?

上半期が終わろうとする6月の終わり、神社などで見かける大きい輪っか。

あれは茅の輪(ちのわ)といいます。

 

 


毎年、6月の最終日に行われるのが「夏越の祓」です。

 

この半年間の無事を感謝し、茅の輪をくぐることで心身のケガレをお祓いします。そして、来たる下半期に向けて無病息災と幸運を祈るという伝統行事です。

 

 

茅の輪は成長力が強く、薫り高い茅(ちがや)は、生命力を促し、穢れを祓う力があるとされています。

茅の輪をくぐることによりケガレをお祓いし心身共に浄化される、と信じられています。

古くは、茅の輪を腰や首につけていましたが、時代を経て大きくなり、神社の鳥居などに取り付けるようになったそうです。

 

 

夏越の祓は、「水無月祓」「荒和(あらにこ)の祓」とも呼ばれます。

 

夏越しの祓は、日本神話に由来する「備後風土記」の中の、蘇民将来(そみんしょうらい)の「茅の輪」を疫病除けのしるしとした、という伝承に基くもので、庶民の信仰が厚い大事な伝統行事です。

 

半年後の大みそかには「年越しの祓」があり、半年ごとの節目として心身を改める機会でもあります。

2019年上半期のターニングポイントとなるわけですね。

 

茅の輪くぐりをやってみよう!

 

「茅の輪くぐり」の正式な作法は「八の字」をかくように回ります。

 

輪の前に立ち、輪をくぐって左に回り、もとに戻って一礼。

次は右に回り、もとに戻って一礼。

再び左に回り、最後に正面に向かってくぐります。

輪を三回くぐりながら、

水無月の夏越の祓する人は ちとせの命延ぶというなり

と唱えると良いといわれています。
(※地域や神社により違います。)

 

 

東京は赤坂氷川神社(東京都港区赤坂6-10-12)

 

京都では八坂神社などが有名です。

 

 

 

 

夏越しにはこれを食べると運気アップ?

 

京都ではこの日に「水無月(みなづき)」というお菓子を食べる風習があります。

 

水無月は白いういろう生地の上に小豆がのった三角形のお菓子です。

この時期になると、だいたいの和菓子屋さんに置いてあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この水無月を食べる理由は厄除けです。

 

小豆は悪魔払い、三角形はうろこを模しており、厄除けの意味がそれぞれ込められています。

(暑気払いの氷を模しているという説もあり)

 

夏越しの祓は、茅の輪くぐりをした後、水無月を食べることで厄除けと無病息災を祈る行事です。

 

もちもちした食感と、あずきの甘さがたまりません。見た目も三角形で可愛らしいし、涼やか。私も大好きなお菓子です。(#^.^#)

 

 

夏越の祓の時期に水無月を食べる理由は、厄除けと言いましたが、小豆に含まれるパワーが役立つということも理由のひとつです。

 

小豆の歴史はとても古く、解毒作用があるということから薬としても使われてきました。

 

そして、赤という色には魔除けや厄除けの力があると信じられ、生命の象徴とも考えられてきたんです。

ですから小豆はお祝いの席などに欠かせないものでした。

現在でも、お赤飯にその風習は残っていますね。

 

小豆にはそんなスピリチュアルな面と、栄養学的にも優れている面があります。

 

6月から本格的な夏になるこの季節は昔から、食欲が落ちがちで体力が落ちるため、大事な栄養源として重宝されてきました。

 

 

ごぼうの3倍の食物繊維が、さらに、赤ワインの1.5倍のポリフェノールが小豆には含まれています。

体の中の水分代謝を良くするカリウムの働きによりむくみや下痢の症状を和らげることができます。

 

小豆は五行で「心火」に属すので、食べると心穏やかにストレスを改善する効果があるといわれています。

 

つまり、小豆はスーパーフード。

 

夏越の祓の時期は食欲も落ちがちですが、甘くて食べやすい水無月は、栄養補給と無病息災を願う先人たちの智恵が込められた縁起の良い食べものだったんですね。

 

 

古くから伝わる夏の行事には、暑い夏を健やかに爽やかに過ごす智恵と祈りが込められています。

ちえ蔵
  • ちえ蔵
  • 1979年宮城県生まれ。10代の頃より日本文化に魅了され、特にきもの愛が止まらなくなり和裁士となる。30歳で経験した極度の体調不良により健康や食の大事さに気付く。現在は、日本古来の食養生を多くの女性に伝えるため活動中。趣味は三味線を弾き唄うこと。愛猫家。猫グッズには目がない。

1件のピンバック

コメントは現在停止中です。

PAGE TOP