実は、歴史が古い日本のアロマ文化

雨の季節、うっとうしいですね。

心も体もなんだかジメッとして、何だか嫌な気分。

早く梅雨が明けてほしいな、と思います。

 

現代でもこんなに不快な毎日が続くのに、昔はどうやって過ごしていたのでしょうか?

 

日本には古くから野山に薬草を摘みに出かける「薬狩り」という行事が行われていました。

 

旧暦5月の端午の節句には、薬玉=くすだまを作って飾る風習がありました。

 

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ぼんぼりみたいで可愛い(#^.^#)

これは、菖蒲の葉と花橘の花を編んでつくります。他にも香りの強い草や香料なんかを袋に詰めていたようです。

 

香りの強い草花には、その香りで魔を払い、清める力があると信じられてきました。

だから人々は、邪気を払い、無病息災でいられるよう願いをこめて薬玉を飾ってきたわけです。

 

今でも、老舗のお店や京都辺りでは飾られています。

 

 

梅雨はまたの名を「黴雨(ばいう」ともいいます。

 

湿気が多く、カビがはびこる季節という意味です。

ジメジメとして安定しない天気に体調を崩しがちなのもこの頃。

 

菖蒲やよもぎの葉、花橘(はなたちばな)などの強い香気を放つ葉には、落ち込みがちな気分をスッとリフレッシュさせてくれます。

昔の人たちの生活の知恵、ですね。

 

菖蒲、よもぎ、橘は薬草としても効能があるといわれています。

和草には、香りの効果はもちろん、血止めや鎮静、解毒などの効能があるものが多くあります。

 

日本人は昔から、かたわらにあった和草を生活に取り入れ、活かしてきました。

生薬として。身を清めるものとして。気分を落ち着かせたり、癒したり、活気づけたり。

まさに「和アロマテラピー効果」。

 

日本人と香り、というのは深いつながりがあるのです。

アロマテラピーというと、精油を使うイメージが強いですが、大和撫子らしく日本の‘‘和アロマ’’にも注目してみてくださいね。

 

 

花散る里~たちばなの甘い香に誘われて~

 

薬玉にも使われるのが橘(たちばな)。

柑橘類の字にもありますがたちばなとは、みかんの仲間です。

たちばなの花は小さくて白い可憐なお花です。

 

別名ヤマトタチバナともいわれ、日本固有の植物なんです。

家紋などにも使われますし、ひな人形の「左近の桜、右近の橘」と言って日本人にはなじみ深いお花でもあるんですね。

 

ちょうど初夏に花を咲かせます。

花橘(はなたちばな)の甘く爽やかな香りは梅雨時の一服の清涼剤です。

 

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『源氏物語』には、光源氏が雨降る五月、橘の花の香に誘われて花散る里に住むかつての恋人を訪ねるシーンが描かれています。こんな和歌を詠んでいます。

 

 

橘の 香をなつかしみ 時鳥 花散る里を 訪ねてぞととふ
(源氏物語第11帖 花散里)

 

当時の平安貴族たちは、自分で香を調合し、その香りを自分の印としていました。

 

その頃の男女は直接顔を合わせたりしません。

御簾という、すだれのようなものや薄い絹布を挟んだ空間でしかお目に掛かれませんでした。

気になった人へのアプローチ法は和歌だったりするんです。

だから、教養が必要でした。

 

そして、和歌とともに強烈な印象になるのが香り。

香りにもオリジナリティやセンスが必要でしたから、当時の貴族も大変です。(あと資金もね。)

 

ふと匂ってくる香りにドキドキしたりして、「あ、もしかしてあの人かしら!?」なんて好きな人の面影を想像していたんですねー。

ロマンティック。

 

 

香りと記憶には密接な関係があるといわれています。

 

ふとした香りに昔の記憶が呼び起こされる、なんてことは良くあるのではないでしょうか。

その時の思い出が蘇り、懐かしい気持ちになったりしますよね。

昔、付き合ってた人がつけていた香水とか、まだ覚えていますもんね。

ハッピーな気分になったり、切ない気持ちになったり。

 

りって、自分が思っている以上に体とこころに影響があるものなのです。